読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

それは「解説」ではない

 今読んでいる小説の解説を書店員が書いているのですが、なんで書店員が解説を書くと「私はこの小説が発売されたとき(これはもちろんハードカバーである)、私は平台の大部分にこの本を陳列し……」という話になるのか。そしてその後に続くのは「この本を多面陳にするのには勇気が必要だったが、しかし私はこの本に惚れていたので云々」という文言である。もっとも書店員が解説を書いた本は2冊しか知らないので、この2冊だけがそんな事を書いているのかもしれませんが。

 で、あなたがこの本を好きなのは良く分かったけど、あなた以外の大半の読者にしてみたらどうでもいい事だよなぁ、なんて思ってしまうのですよ。

 というか「解説」というのは「この本が面白いのは、ここがこうでああだから面白いんですよ」という事を説明したり、作者の思想(それを分かりたいと思う人がいるかどうかは別として)とか、そういうことを書くべきで作者へのラブレターならどこか別のところでやってくれと思うのです(そういう意味で『イッツ・オンリー・トーク』の解説は酷かった)。書店員は本を売るプロではあるけど、本を読むプロではない(それは書評家、学者とか批評家のことです)。だから本音を言えば「書くな」ですが、そうはいかないのであればもう少しチェックしてくれ、という事です。はじめに解説を読んでずっこける私の身にもなってくれ。