『ポッピンQ』感想

『ポッピンQ』を2回観ました。

www.popin-q.com

1回目は封切日に地元の映画館で、2回目は今日、新宿のバルト9で。

最初に観た時は「快作というより怪作」とツイートしたのですが、そのあともずっと何か引っかかっていて考えている内に、怪作だからという理由ではなく私はこの映画が好きだと思ったのでした。

以下ネタバレ。

 この作品は途中からバトルものになるんですけど、ラスボスが未来の「人を信じられないまま大人になった」沙紀なんですよ(以下、黒沙紀と記します)。で、この黒沙紀が力を使って伊純の時を進めるんですよ。で、最初は大人っぽくなった伊純を「キレイ」とあさひ達が言うのですが、どんどん時を進めるから伊純は老人になっちゃって、それでも時を進めようとするのです。

それを見て沙紀が黒沙紀に「こんなことして楽しいの」と聞くんですよ。楽しいと返された後にさらに聞くんですよ、「未来の私はダンスをしていますか」と。

ダンスに裏切られたからこうなったんじゃないの」

そう言われて沙紀は自分の本心をさらけ出すんですね。そこから反撃に転じると。

で、沙紀は人が傷つくことに悦ぶような大人になりたくないと思ったんじゃないかなぁと考えるとともに、自分も15歳くらいの時にはこんな大人になりたくないと思う大人がいたんじゃないかと。もうその頃の私が何を考えていたかなんて覚えてないから、当時の私がそんなことを思っていたのか疑わしいんだけど。

もしかすると自分がなりたくなかった大人に今の自分はなってしまったのかもしれない、しかも本人はそのことに気づいてなかった。そう考えると憂鬱になりますが、そう気づけただけマシなのかしらん。よく分からん。

だから映画としては「なんで異世界に来てダンス音楽がJ-POPなんだ」とか「テンポが悪い」とか首を傾げるところはあるのですが、私はこの映画を全肯定。批評家ではないんだから、ダメな部分があろうとも1点でも自分にとって琴線に触れたのなら褒めればいいんですよ。

というわけで、思春期の方はもちろん思春期をとうに過ぎた方も観ればいいのではないでしょうか。『この世界の片隅に』のように万人が観て良いという映画ではないですが、はまる人にははまるかと。あとキャラ単体ではあさひ一択ですが、カップリング的には伊純×沙紀です。我ながらベタだ。

 

話は変わりますが、伊純が天然の人たらしというかジゴロなのは瀬戸麻沙美ボイスのせいではと思ってしまう。『ガルパン』の西隊長が二次創作で天然ジゴロになったのも瀬戸麻沙美ボイスのせい(適当)。

あと黒沙紀の声優は狙ったのか偶然なのか、どっちなんだ。