『セラフィムコール』って2010年が舞台だったのね

 『けいおん!』について書いたりしてるけど、実のところアニメはあんまり見ない。中学生のときに『エヴァンゲリオン』をやっていたからアニオタになってもよかったはずなのにね。もっとも『エヴァ』にはまらなかったからアニオタにもならなかったのだと思う。劇場版は旧も新も観てません。

 そんなわけで中学、高校時代はアニメをほとんど見てなかったのですが、高校生のときに『セラフィムコール』は録画して見てた。きっかけは当時の私は七瀬葵のファンで、彼女が1年間電撃G`sマガジンの表紙を描いていたのです。その表紙のキャラクターが『セラフィムコール』のだったんですね。で、始まったのが1999年3月号からなんですが、その号でアニメ化決定の記事があり興味を持った、と。

 このアニメを製作したのはサンライズで、サンライズは後に『初の萌えアニメ』と銘打って(確か)『舞-HiME』をやるのですが、その時に「『センチ』や『セラフィムコール』は違うのか」という声がネットにあったはずなんですよ。『センチメンタルグラフィティ』は見てないから分かりませんが、『セラフィムコール』は萌えアニメじゃないよなぁ、と今になって思うのです。

 だって楠初摘の回の時間軸シャッフルはともかく、桜瀬ちなみの回の小津安二郎風演出とか橘うららの回のヒロイン一人芝居とか、今やったらネットで別の意味で話題になるんだろうなぁとしか思えない。橘うららの回なんて幼なじみの男の子から映画館で告白されるのに、彼の顔も言葉もないんだよなぁ。前衛にも程がある(気がする)。あと楠初摘回のオチに使われたキュビズム風絵画が最終回の喫茶店に飾られていたりと芸が細かかった。

 今となっては話題にすらならないアニメですが、そういうのに心惹かれてしまう人間も世の中にはいるのです。LD持ってないのにLD-BOX買ったりとかするわけです。で、それに入っていたブックレットの解説で小津安二郎の名前を知ったりするのです。まぁ私がそうだったんですが。

 他にもアイドルマスターやったときに真っ先に選んだのが菊地真で、なんで彼女を真っ先に選んだんだと思ったのですが、楠初摘の影響に違いないと自己分析したわけです。彼女(楠の方ね)が小さいときに友達の誕生会に誘われたのでおめかしして行ったら「おとこおんなー」とからかわれ、トイレのゴミ箱にイヤリングを捨てるというエピソードがあるんです。私の「男の子みたいな格好をしているけど、実は女の子の格好にあこがれている女の子萌え」の原点は彼女だ。しかも彼女はキュロットスカートをはいていて、普通のスカートをはいたらと言う母に「いやだ」と言っているので、別に一人称がボクじゃなくてもそういう事は表現できるんですよ。誰に対して言ってるんだ。

 話がエライ方向に言ってしまいましたが、さっきWikipediaを見たら舞台が2010年だったということを知りまして。そうか今年だったのか、と懐かしくなって思い出話をしたわけです。しかし『セラフィムコール』が好きという人に会った事が一度もないんですが何故だ。そりゃ絶対数は少ないだろうし、少ないだろうからDVD-BOXも出ないんだろうけど、どうですかパイオニアLDCさん、はもうないから、ジェネオンさん?DVD-BOXなんてどう?LD-BOXにあったブックレットも再現してくれたら絶対買うのですが。

 切り抜いた表紙がまだある。名作と個人的に印象に残ってる作品は別物だよなぁ。