『ポッピンQ』上映終了で思うこと

ポッピンQ』の公開が一応(と書いておく)終了したので、思っていたことをつらつらと書きます。

私は2月4日に観たのが最後なので公開最終日は観てないのですが、お客さんの入りも良かったようで何よりです。観に行った皆様、ありがとうございました。

さて、興行成績は良くなかったけど熱心なファンがついてリピーターが多く来たという流れを見てると『この世界の片隅に』の片渕須直監督の前作、『マイマイ新子と千年の魔法』を思い出します。この作品も最初は客が不入りでしたが、シネコン上映打ち切り後のレイトショー上映で火がついてロングランになりました。

マイマイ新子と千年の魔法 - Wikipedia


「マイマイ新子と千年の魔法」90秒プロモーション映像

で、ふと思ったのは、監督や製作陣がレイトショー上映をやらなかったらどうなっていたのだろうということです。もしシネコンでの打ち切りが決まって手を打たなかったら、この作品は一部の好事家が褒めるだけの作品になり、『この世界の片隅に』だって作られなかったかもしれない。

クラウドファンディングが成功したのは、『マイマイ新子と千年の魔法』という作品の良さだけではなく、作品を大事にするこの監督だったら信用できると思ったからではないかと思うのです。少なくとも私はこの監督の次回作なら観たいと思ってクラウドファンディングに参加しました。

そう考えると作品の寿命を延ばすのも縮めるのも製作者がどれだけ「終わってしまった」作品に愛をつぎ込めるかじゃないかと思うのです。いや、ビジネス的に考えたら損切りした方が正解だと思うんですよ。そこをどうあがいていくか。

そしてファンも上映されている限りは映画館に足を運ぶとかして、それに応えないといけないと思うのです。間違っても「興行成績が振るわなかった作品を賞賛する自分」といって作品を自己愛の道具にするようなことはしない方がいいし、ファンが「爆死」と言うことでアンチに攻撃材料を与える必要もないでしょう。

こういう事を思ったのでした。続編はもちろん作ってほしいのですが、まずは今ある作品を応援することが大事なのではと思う次第です。

というわけで、アニメジャパンのイベントには参加する所存です。