3/18みちくさ市出店報告

3/18のみちくさ市に出店しました。わめぞの皆様、大家さん、来てくださったお客様、ありがとうございました。

当日は天気予報だと16℃くらいあったはずなのですが、曇り空のせいかやたらと寒かったです。本当に15℃以上あったのかしらん。

今回売れた本は以下の通りです。

  1. アニメーション学入門
  2. ハイスクール1968
  3. 素敵なダイナマイトスキャンダル
  4. 福田恆存文芸論集
  5. 演劇入門
  6. 豆腐屋の四季
  7. ペンテジレーア
  8. ミヒャエル・コールハースの運命
  9. 男子の貞操
  10. アメリカの影
  11. ナリワイをつくる

11冊、2600円の売上ですから出店料分は売ったことになります。ただ事前の目論見では講談社文芸文庫で出店料2000円分を稼ぎ、それ以外の本で利益を出すはずだったのですが、前者はともかく、後者は売れると思って持って行った単行本や文庫が出なかったため全くの失敗に終わりました。上手くいかないものです。

そういえば2名くらいのお客様から「店舗はどこにあるんですか」と聞かれたのですが、もしかしてデパートなどで開催されている古書市と同じだと思われていたのだろうか。

ミリオンリリイベ昼の部に行きました

表題にもありますが、『アイドルマスターミリオンライブ』のリリイベ昼の部にに行きましたので、感想などを思い出せる範囲でつらつらと書きます。

物販と入場

物販の開始が12時30分からで、私が会場に到着したのが11時30分ごろ。その頃には結構な列ができていて、2時間くらい並びました。TシャツとMS07のマフラータオル、パッチンバンドを購入。お金を下ろし忘れたのに並んでから気づいたので、MTG05のマフラータオルは断念しました。

昼食をとってから新宿駅のコインロッカーにリュックを入れようとしたのですが、祝日のためか空いているロッカーが見つからず、まぁ会場にもコインロッカーはあるからいいかと思って、結局リュックを背負ったまま会場へ行きました。

15時から入場開始。整理番号が200番台だったので割と早く入ることができました。で、リュックをコインロッカーに入れようとしたのですが、コインロッカーが小さい。自分のイメージでは駅にあるようなのを想像していたのですが、それよりも二回りくらい小さい感じで、無理やり突っ込みましたがもっと探しておけばよかったと後悔。

前説

ランティスの保坂Pによる前説。「4月になってもランティスのえいちPです」とランティスバンダイビジュアルの合併ネタで笑いを取っていました。あとはグッズの販促。ところで初めてえいちPを見たのですが、思っていたよりも若いというか、調べてみたらまだ20代でした。20代でプロデューサーってすごく優秀なんじゃ。

曲について

16時スタート。自己紹介から村川さん、野村さん、田村さんがうるさい。2/3が同じ事務所だ。司会は原嶋さんと山口さん。

曲について、まずMTG05組から。なんでも設定資料集があったそうで客からは「見たい」コール、小岩井さんからは「見せたい」という発言があるもスタッフNG。原嶋さんが「ポロっと言えばいいんじゃないの」というような発言もしてましたが、やっぱりNG。ところが山口さんがどこかから設定資料にあった煽り文のメモを取り出してきて読んだのですが、永遠とか退廃とかそんな感じの単語があった事以外覚えていない。

続いてMS07組ですが、村川さんは曲名の話がメインで、曲については日曜日のミリラジ特番で語ったとのこと。

原嶋さんも曲については特番で話したそうですが、ここでも曲名の話。「タイトルを『どきどきシーソー』と間違っている人がいるけど、『ときどきシーソー』だからね」と言っていて、村川さんが「反省しろよ」と続けて、田村さんが「すみません」と謝る展開に。朝の打ち合わせから間違えていたそう。なお私も『どきどきシーソー』だと思ってました。

田村さんは冒頭の吐息がすごく難しく、だんだん「はぁー!」といった感じになってしまったとか。文字だと分かりにくいのですが、吐息を吹きかけるのではなく、格闘家が気合いを入れるような感じ。あと頭の中でまとまってるから大丈夫と話していたのに、作詞、作曲、編曲の方の名前がごちゃごちゃになっていて、本当にまとまっているのかというツッコミがありました。

ミニコーナー

山口さん、原嶋さん、野村さん、小岩井さん、村川さん、藤井さん、田村さんの順番。山口さんは「学校の卒業式で」というお題を引いて、莉緒姉は卒業してるのにと言ってから自分が演じる莉緒姉を引くという見事なフラグ処理でした。そして終わってスッキリしたのか、ノリノリで進行していたのも面白かったです。

個人的にはやたらと動きがうるさい村川さん、「どうして俺たちを殺そうとするんだ」という自分が演じた役のせりふでうまく締めた藤井さん、「リンゴ畑で」「深呼吸する」「木下ひなた」と実に美味しいお題だったのにレコーディングの吐息の話をひなたで演じる田村さんが面白かったです。

ミニライブ

曲順は下記の通り。

  1. 『Take!3.2.1.→S・P・A・C・E↑↑』(村川さん)
  2. 『ときどきシーソー』(原嶋さん)
  3. 『スノウレター』(田村さん)
  4. 『昏き星、遠い月』(藤井さん、小岩井さん、野村さん、山口さん)
  5. 『Brand New Theater!!』(全員)

やっぱり『昏き星、遠い月』は至近距離でもいいのですが、大舞台で舞台装置を使ったものも観たいです。演者の方の負担が大きくなりそうな気もしますが、段差を使った演出でも面白そう。

ソロ曲ですが、『Take!3.2.1.→S・P・A・C・E↑↑』はコールを覚えるとすごく楽しそう。『ときどきシーソー』は腕を伸ばしてシーソーみたいにやる振付が印象的でした。『スノウレター』については、自分が担当だからか、見逃さないようにしようとか思い過ぎて、逆に入り込めなかった感じがするのが悔しい。なんかすっぽり記憶が抜けてるんだよなぁ。何でさ。

ソロ曲についてはみなさん「完成度を上げたい」というようなことを言っていたので5thライブが楽しみですね。5thでやりますよね……?

あと『Brand New Theater!!』では原嶋あかりさんがセンターだったのですが、原嶋さんってものすごく動きますね。そういう話は聞いていたにもかかわらず、ライブBDを見てもピンと来てなかったのですが、生で見ると『ミリシタ』より動いている感じがしました。

以上です。

おまけ

会場のフラスタの写真。

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木下ひなた担当になった話

アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ』(以下『ミリシタ』)にて初めて取った担当の称号は「木下ひなた担当」でした。

で、ツイートにもありますが、自分でも予想外だったので、こういうことになった経緯を書こうと思います。というか、友好度じゃなくて親愛度だ。

さて木下ひなたですが、 『ミリシタ』の情報を集めていた時にはそんなに気になる存在ではありませんでした。というのは正確ではなく、正確に言うと全く気にも留めなかったというのが正しいです。 

それがコミュ2、3と見て印象が変わりました。まずコミュ2でのこのやりとり。

 

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これを見て「自分が思っていた印象と違うなぁ」と感じたんですね。まぁ、ぶっちゃければ「この子、悩むんだ」ということで、純朴とかいい子という言葉に引っ張られてそつなくこなせると思っていたので、ギャップに興味を持ったというか。

で、とどめがコミュ3。

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これを見て思ったのは「彼女はただ純朴ないい子だけではなく、内面は意志がものすごく強い、頑固な子なんじゃないか」ということでした。twitterにも書いたのですが、そもそも純朴な子が初めてのライブに家族を呼ばないという選択をするかなぁ、と思うんですよ。純朴な子だったら、むしろ初めてのライブを家族に見せたいと思うんじゃないかなぁと。

だから内面的には静香、志保に近いんじゃないかと思うのです。もっとも静香と志保はプロ意識が高く、それに自覚的でもあるので、ひなたと静香、志保が内面的に近いという意見はあくまで私の主観です。

あと、私がひなたに惹かれたのは「純朴な部分とその裏にある強い意志」という部分なので、果たしてGREE版の『ミリオンライブ!』からやっている人からすると納得していただけるのかという気持ちもあります。とはいえ、自分が惹かれたのは『ミリシタ』で描かれたひなたなので、「違う」と言われても困る部分はあるし、だったらあなたも魅力を語ってくださいよとも思うのですが。

 

さて、そんな木下ひなたの新曲『スノウレター』が収録された『M@STER SPARKLE 07』は3月7日発売です。聴きましょう。


【アイドルマスター ミリオンライブ!】「スノウレター」試聴動画

 

読書メーターまとめ(2018年2月)

2月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1835
ナイス数:4

現代「死語」ノート (岩波新書)現代「死語」ノート (岩波新書)感想
1997年刊行。「死語」といっても著者の感覚が基準になっているので、本当に死語なのか分からない言葉もある。「死語」をテーマに戦後史を語るという感じもするが、今の文化人のダメなところ(経済批判、反成長、土建屋批判)が出てきてゲンナリさせられた。こういう言説を読んだ人が似たような主張をするのだろうな、と思いますが、「<豊か>になった日本の大衆は怒りを失った」と書かれてもなぁ。その怒りとやらで何か事を成すことはできたんですか、と思ってしまいました。
読了日:02月27日 著者:小林 信彦
道化師のためのレッスン道化師のためのレッスン感想
1984年刊行。80年代、70年代、60年代に書かれた文章が収められている。個人的には糸井重里との対談と60年代に書かれた「俗流<放送批評>を斬る」が面白かったのですが、これは今の自分が興味を持っているのは作品の中身や作者の思想ではなく、作品の受け手は如何に作品を語るべきかという事だからだと。それにしても「テレビの歴史ももう長いから、スレッカラシ風になってくるのが恰好いい、みたいな風潮があるんですよ」という30年前の言葉は今も変わってない気がします。
読了日:02月24日 著者:小林 信彦
性表現規制の文化史性表現規制の文化史感想
2017年刊行。性表現規制が上流階級や成年男子より道徳的、理性的に劣る労働者や女性を非難するためのものだったのが、時代が進み彼らの社会的地位が上昇すると庇護対象として「未成年/青少年/児童」が発見され、彼らを守るために性表現規制が必要とされた事が分かり勉強になった。人びとはいつも「自分は悪徳に触れても平気だが、他の人はそうではないため悪影響を受けるから規制して保護しないといけない」と考えがちなのでしょうという言葉が印象的でした。
読了日:02月20日 著者:白田 秀彰
脳には妙なクセがある (新潮文庫)脳には妙なクセがある (新潮文庫)感想
2018年刊行(親本は2012年刊行)。脳科学の様々な(当時)最新の知見を紹介したエッセイで、同著者の『進化しすぎた脳』と重なる部分もあるが、「楽しいから笑うのではなく、笑顔だから楽しいという逆因果」や身体感覚と脳の関係、脳は入力よりも出力を重視するというところは刺激的でした。
読了日:02月16日 著者:池谷 裕二
脱貧困の経済学 (ちくま文庫)脱貧困の経済学 (ちくま文庫)感想
2012年刊(親本は2009年刊)。アベノミクス前に行われた経済学者と作家の対談で、今2人が対談したら話がかみ合わないような気がしないでもない。ただ刊行されたときは金融緩和も財政政策もしてなかったので、当時の状況を知ることができました。もっとも指摘されている再分配政策や職業支援、生活保護バッシングは変わってないように思えますし、「携帯電話やパソコンを持ってるから貧乏じゃない」という話は今もあることを考えると、この本で書かれていることは終わったことではないとも思うのです。
読了日:02月07日 著者:飯田 泰之,雨宮 処凛
ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂ファンダム・レボリューション:SNS時代の新たな熱狂感想
2017年刊。事例が海外のものというのもあるが、私がそこまで熱心にファン活動をせず、ファンサークルにも参加してないのでイマイチピンと来なかったところはあります。同人活動やコスプレをしたり、オフ会をよく主催する人が読むとまた違うのかもしれません。ただ第6章のクラウドファンディングのところは『この世界の片隅に』のクラウドファンディングに参加したからか、よく分かると言いますか、豪華なお礼がないやり方は正しかったのだなぁ、と。
読了日:02月03日 著者:ゾーイ フラード=ブラナー,アーロン M・グレイザー

読書メーター

36歳になりましたが、それとは関係なくみちくさ市に出店します。

36歳になりました。私が高校を卒業した年に生まれた子供が高校を卒業すると考えると、歳を取ったと思います。 

歳といったら、この前「とけた電球」というバンドについて調べていたら、

 僕は兄がいて、僕が中学生の頃からベースを弾くようになったんです。その影響で自分も音楽をやりたくなったけど、兄とは違う楽器が良いなと思って。当時はアニメの『けいおん!』が流行っていたからギターはめちゃくちゃ多いんじゃないかなという気がしたし、ドラムはギターと違ってスティックが2本あれば始められますから、ドラムをやることにしたんです。

と言っていて悶絶しましたね。

www.barks.jp

彼らは違いますが、そのうち『けいおん!』を見てバンドを始めた子がデビューするかもしれないわけです。以前、小学生や中学生に剣道を教えている友人が「『けいおん!』にはまって、高校生になったらバンドをやると言ってるのが多いんだよ」と愚痴っていたのですが、つい最近の話と思っていたのにもうすぐ放送開始から10年経つんですね。

 

さて、そんな個人的なことはどうでもよく、3月18日のみちくさ市に出店します。場所は「名取ふとん店店舗前」です。初めての場所ですが、どうかよろしくお願いします。

今年はラジオで麻倉ももさんに屋号を読んでもらいましたが、持っていく本は声優関係ありませんし、アイマスも関係ありません。演劇関係の本や新書がメインになりますので、まあいつも通りです。 

今年初めてのみちくさ市ですが、気張らずに行きたいと思います。

読書メーターまとめ(2018年1月)

1月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1269
ナイス数:9

笑う男―道化の現代史 (1971年)笑う男―道化の現代史 (1971年)感想
1971年刊。ユーモアに関する著者のエッセイと創作が書かれている。読んでいて著者の興味関心と自分のそれが乖離している気がしてきた。
読了日:01月30日 著者:小林 信彦
スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
2016年刊行(親本は2013年刊)。物事を変えたり、人に何かしてもらうとき、数字が書かれた資料などで説得させようとしてしまうが、そうではなく感情に訴えかけたり、具体的で簡単な指示を出すことが大事とのこと。実生活に役立てることがたくさん書いてあるので、書かれていることをもとに生活や仕事を改善していきたい。
読了日:01月26日 著者:チップ ハース,ダン ハース
セゾン文化は何を夢みたセゾン文化は何を夢みた感想
2010年刊行。1970年~80年代にかけてセゾン文化にかかわっていた人たちのインタビューであり回想記。当時を知っている人からすると面白いのかもしれないのですが、「私はこう思っていた。こう考えていた」という話がメインのため当時の社会、経済状況の考察が薄く、なんだかロッキング・オン・ジャパンの〇万字インタビューみたいな感触もしました。結局あのような専門外や外部の人が色々とできたのは、当時の好景気によるのではないかという疑念が残りました。
読了日:01月18日 著者:永江 朗
笑学百科 (新潮文庫)笑学百科 (新潮文庫)感想
1985年刊行(親本は1982年刊行)。お笑いに興味がないので、個々の評よりも「自ら<正義の味方>と信じている大新聞社の威光を背負った人の怖さ」(P.204)とか、「現代の通人の傾向としては、本質的にマイナーなものを持ち出して、メジャーなものを否定しようとするのが目立つ」(P.213)という文章に今と変わらないのだなぁと思ったりしました。
読了日:01月04日 著者:小林 信彦

読書メーター

読書メーターまとめ(2017年12月)

12月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2143
ナイス数:15

ユニクロ潜入一年ユニクロ潜入一年感想
2017年刊行。柳井社長の考えにはうなずかされる部分もあるのですが、それを強要するのは駄目だろうし、仕事量と給与が合ってないんだろうなぁと思いました。ただ企業の利益を従業員に還元しなかったり、職場の労務環境が悪かったりというのは多かれ少なかれ色んな企業で起きていると思うので、ユニクロだけを批判するのではなく、この本からどういう社会を目指すべきかを考えるべきなのかもしれません。そしてそれはアルバイトの店員にまで過剰なサービスを求めたり、安さを優先させる自分たちも変わらなければいけない、ということでもあり。
読了日:12月29日 著者:横田 増生
ヒットの崩壊 (講談社現代新書)ヒットの崩壊 (講談社現代新書)感想
2016年刊行。ミュージシャンや音楽番組制作者、チャート会社へのインタビューから音楽業界の変化が分かり面白かった。個人的にはフェスの浸透による大型音楽番組に合わせて通常の音楽番組を作る話が、フェスに合わせてミュージシャンのスケジュールが決まるのと同じように感じられて興味深かった。これからは特定のファン層に絞るか、不特定多数の人にも聞いてもらうか、のどちらを選択するかが大事になってくるのだろうなぁ。
読了日:12月24日 著者:柴 那典
「Jポップ」は死んだ (扶桑社新書)「Jポップ」は死んだ (扶桑社新書)感想
2017年刊行。今の音楽の現場を書いているにしてはあまりにも扱っている対象がニッチすぎるし、マスメディアが流す一方的な情報から個人個人が流すスモールニュースへの変容というのも、10年くらい前のネット感という気がしてしまい、今さらインターネットに浮かれているという印象が強い。ぶっちゃけた話、この方はマイナー好みが強すぎてポピュラー文化の考察に向いてないんじゃないかと。
読了日:12月21日 著者:鳥賀陽 弘道
Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)Jポップとは何か―巨大化する音楽産業 (岩波新書)感想
2005年刊行。Jポップという名称の由来やデジタル化による製作技術の変化、マスメディアに乗ることによって起きたプレイヤーの変遷といった話は興味深かったです。ただ著者がエクスキューズすればするほど、著者がJポップを音楽ではなく「商品」としてしか見ていないことが浮き彫りになってしまい、初めて接した邦楽が「Jポップ」だからモヤモヤさせられるのも事実。90年代半ばに中高生だった私はJポップに「日本の音楽が洋楽と肩を並べた」とは思ってなかったのですが(そもそも洋楽聴いてないし)、どこまで的を得ているだろ。
読了日:12月19日 著者:烏賀陽 弘道
夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わるー夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わるー感想
2017年刊行。夏フェスは2003年のフジロックしか行ったことがなく、ロック・イン・ジャパンには行ったことがなかったので、今のフェスについて知ることができた。チャートが機能しなくなった結果、フェスのステージの大小が人気のバロメーターになっているからこそ、フェスで盛り上がれる曲が多くなってしまう弊害もあるとか。もっともここで書かれている「楽曲や出演者より会場の環境やコミュニケーションが優先される」のはアイドルや声優の現場でも似たようなことは起きているのかな、とも思いました。
読了日:12月15日 著者:レジー
「箱根駅伝」―不可能に挑んだ男たち「箱根駅伝」―不可能に挑んだ男たち感想
2007年刊行。1987年に初めて箱根駅伝を生中継した日本テレビのスタッフの奮闘が書かれています。箱根駅伝というと日本テレビの印象が強いのですが、初めてテレビで放送したのはテレビ東京だったとは驚き。今の放送に問題がないとは言いませんが、ゲストに芸能人を呼ばず選手をメインにし、襷の受け渡しはきちんと映すという方針がぶれていないのは、後に続くスタッフの熱意もあるのかなぁと(視聴率がいいというのもあるのでしょうが)。スタッフの総力を挙げて一つの番組を作るという意味で、箱根駅伝の放送は駅伝に似ている気がします。
読了日:12月13日 著者:原島 由美子
読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)読んでいない本について堂々と語る方法 (ちくま学芸文庫)感想
2016年刊行(親本は2008年刊行)。つまるところ「本を読む」にもいろいろあり、実際には何をもって本を読んだとするのかはあいまいであるという考えから、読書を巡る様々な規範から「本を読むという行為」を解放しようとする本に思えました。もっとも考えてみれば同じ本(映画、音楽でもいいのですが)を読んだり聞いてるのに話が合わないなんてことは多々あって、それは多くの人がこの本と同じようなことを無意識でやっているからなんだろうけど、これを言語化するとこうなるのかという感じ。
読了日:12月07日 著者:ピエール バイヤール
僕たちのインターネット史僕たちのインターネット史感想
2017年刊行。1980年代から2010年台までのインターネットを巡る言説史で、ヒッピー思想と結びついていたアメリカのインターネットとそうでない日本との差異、「日本のインターネット観というのは、『等しく貧しい場所としてのインターネット』だったんじゃないでしょうか」(P.115)という指摘は面白かったです。ただ、いかんせん私が「なぜつまらなくなったのか」を考えるくらいなら、そんなつまらない場所なんて捨ててしまえばいいじゃんと思ってしまう人間だから、著者たちの苦悩というか諦念が分からないところもあり。
読了日:12月02日 著者:ばるぼら,さやわか

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