読書メーターまとめ(2017年8月)

8月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1538
ナイス数:14

ボクたちはみんな大人になれなかったボクたちはみんな大人になれなかった感想
ツイッターで人気の方だけにハッとする文章はあります。ただ小説としてみると、例えばスーとの出会いの場面は出来の悪い村上春樹のパロディみたいで笑ってしまったように、どうもピンと来ませんでした。これは著者と同世代ではないからかもしれませんが、出てくるアイテムに思い入れがないときつい。あと90年代後半の話なのにDVDが出てくるのが謎。
読了日:08月31日 著者:燃え殻
政友会と民政党 - 戦前の二大政党制に何を学ぶか (中公新書)政友会と民政党 - 戦前の二大政党制に何を学ぶか (中公新書)感想
二大政党制について勉強したく読んだのですが、話が内政、外交と飛んだりして、知識のない自分には難しかったです。あと時折挟まれる石橋湛山の評が興味深かったです。
読了日:08月29日 著者:井上 寿一
ザ・レフト─UK左翼セレブ列伝 (ele-king books)ザ・レフト─UK左翼セレブ列伝 (ele-king books)感想
左翼とかリベラルというと平等だったり人種差別批判という考えになるが、ここで紹介されている人は行き過ぎたポリティカル・コレクトネスを批判したり、右翼と見紛うような発言をする人もいて面白かった。それと同時に彼らが左翼なのは出自や環境によるどこか「ガチ」な理由があるのだが、ひょっとすると日本の芸能人や音楽好き、映画好きはそういう理由ではなく、音楽や映画好きなら左翼になるでしょという、なんとなくの左翼やリベラルが多いのではないかとも思いました。
読了日:08月23日 著者:ブレイディみかこ
悪酒の時代/猫のことなど 梅崎春生随筆集 (講談社文芸文庫)悪酒の時代/猫のことなど 梅崎春生随筆集 (講談社文芸文庫)感想
身辺雑記や文芸批評など様々な文章が収められているが、社会時評が最も刺激的だった。ただ「根本的な解決ではなく、対処療法ばかりしている」とか「東洋的ゼイタクという言葉があるそうだが、つまり人力や時間のべらぼうな蔑視の上に成り立つゼイタクのことだが」なんて文章を読むと、果たして日本人の性根は今も昔も大して変わってないのではないかという気にもなってくる。
読了日:08月21日 著者:梅崎 春生
ヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポートヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポート感想
2014~2016までの主に英国を中心とした政治時評。「右対左」ではなく「上対下」という状況になっているのが今の状況なのでしょう。それにしても「右傾化する庶民を『バカ』と傲慢に冷笑し、切り捨てるのではなく、その庶民にこそ届く言葉を発すること」が勝てる左派だという著者の指摘は重い。今の左派でそのような考えを持っている人がどれくらいいるのだろうかという気にさせられる。
読了日:08月13日 著者:ブレイディ みかこ
植草甚一ジャズエッセイ 1 (河出文庫)植草甚一ジャズエッセイ 1 (河出文庫)感想
初めて植草甚一の文章を読みましたが、自分がモダン・ジャズに興味がないせいかイマイチでした。それ以前に海外の雑誌を引きながら自分の意見を書いていくというスタイルが、今の自分には合わないのではという気もします。
読了日:08月04日 著者:植草甚一

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