読書メーターまとめ(2019年6月)

6月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1396
ナイス数:14

「反緊縮! 」宣言「反緊縮! 」宣言感想
反緊縮とはどのような政策で何を目指すのかが分かりました。お金を教育や福祉、子育て、インフラに投資することで需要を作り出し、景気回復や雇用を生み、増税をしないものと理解。接客業をしていた時に「誰かがお金を使ってくれないと自分の使えるお金が増えない、もしくは減ってしまう」ということを痛感したので、この手の政策は実感として納得できる。そう、景気が悪いからお金は使わないようにしようとすると、ますますお金が減るんですよ! ただマネーサプライやマネタリーベースのところはきちんと勉強する必要があるなぁ。
読了日:06月25日 著者:松尾 匡,池田 香代子,井上 智洋,梶谷 懐,岸 政彦,西郷 南海子,朴 勝俊,宮崎 哲弥,森永 卓郎,ヤニス・バルファキス,プログレッシブ・インターナショナル
世界の喜劇人 (新潮文庫)世界の喜劇人 (新潮文庫)感想
『世界の喜劇人』というタイトルですが、取り上げられているのはほとんどアメリカの喜劇映画。とはいうものの、第2部の喜劇映画のギャグを列挙するところは「こんなことをするのは私ぐらいだろうから、私がやらないといけない」といわんばかりの念が見えて凄まじかった。それにしてもどこかで見たようなギャグが多いと思ったが、思い返すに『バックス・バニー』や『ロードランナー』あたりに似たようなギャグがあったかもしれない。あと芸は好きだがギャグは嫌いというチャップリン評も面白い。
読了日:06月20日 著者:小林 信彦
日記―十代から六十代までのメモリー (岩波新書 新赤版 (400))日記―十代から六十代までのメモリー (岩波新書 新赤版 (400))感想
著者の10代から60代までの日記で、後半は活字になったものからの抜粋。著者の価値観なのか、それとも時代全体の価値観なのかは分からないが、当時の考えが見えるところが面白い。それにしても昭和天皇を「徒食の民に過ぎない」と書いたり、「女性はどんなに頭がよくとも少なくとも50%はロマンチックな夢想家でなければならぬ」なんて文章を読むと今との違いに驚いてしまう。
読了日:06月12日 著者:五木 寛之
戦略読書日記 (ちくま文庫)戦略読書日記 (ちくま文庫)感想
経営学者による書評集。取り上げる本は経営者の自伝から経営学者の本、さらには井原高忠小林信彦まで。とにかく取り上げられている本を読みたくなるという意味で書評集として最高。ただそれだけでなく、「スキル」は見える化できるが「センス」は人によって千差万別で経営に必要なのは後者という話や、著者の体験と芸人の生き方を例に「センス」を見つけることの難しさ、趣味と仕事の違いなどが語られていて面白かった。著者の本業での書籍も読んでみようかと思う。
読了日:06月07日 著者:楠木 建

読書メーター

6/16みちくさ市出店報告

6/16に開催されたみちくさ市に出店しました。わめぞの皆様、大家さん、来てくださったお客様、ありがとうございました。

 

当日は暑かったのでアイドルマスターミリオンライブ!×新日本プロレスコラボマフラータオルを持って行ったのです。ところがトイレに行く途中に首から落ちてしまい、どうしたものかと思っていたのですが、拾っていただいたどなたかが池田ビルの入り口辺りに引っ掛けてくれました。無事に戻ってきたのも親切などなたかのおかげです。本当にありがとうございました。

 ※コラボマフラータオルについては以下参照のこと。

shop.asobistore.jp

で、今回売れた本は以下の通り。

  1. 音盤時代の音楽の本の本
  2. 僕たちのインターネット史
  3. 政友会と民政党
  4. ハムレット役者
  5. 自転車の文化史
  6. 総特集 岡崎京子
  7. フリースタイル Vol. 30
  8. 思想の運命
  9. 夕凪の街 桜の国

計9冊、2500円の売上でした。まぁ、いつものみちくさ市の売上でした。

それにしても当日は暑かったです。私が出店した池田ビルは屋根みたいなものがありましたが、それでも風がないせいか途中で気持ち悪くなったりしたのでちょっとキツかったです。

次の出店は未定です。

読書メーターまとめ(2019年5月)

5月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1442
ナイス数:18

「しがらみ」を科学する: 高校生からの社会心理学入門 (ちくまプリマー新書)「しがらみ」を科学する: 高校生からの社会心理学入門 (ちくまプリマー新書)感想
ピグマリオン効果」や「予言の自己実現」といった理論の説明を通して社会がどのようにできるか、どうしていじめが無くならない(もしくは無くなるのか)といったことを解説。社会心理学の入門といった感じ、まぁ副題にもある通り入門書なのだが。
読了日:05月30日 著者:山岸 俊男
父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。感想
邦題は盛りすぎな感じもしますが、面白かったです。個人的には債務がなぜ必要なのか、そして経済における国の役割といったところが興味深かった。ただ最も大事なのは「誰もが経済についてしっかり意見を言えることこそ、いい社会の必須条件であり、真の民主主義の前提条件だ」(P.4)という箇所。大半の人の生活は経済というものに左右されてしまう以上(左右されないのはお金持ちくらいでしょ)、経済について勉強することは大事なのだと改めて思った。
読了日:05月26日 著者:ヤニス・バルファキス
「読まなくてもいい本」の読書案内 (ちくま文庫)「読まなくてもいい本」の読書案内 (ちくま文庫)感想
20世紀半ばから「知のビッグバン」と形容するしかない変化が起きているとして、その原動力となっている複雑系脳科学ゲーム理論、進化論の本や理論の紹介から、今後どのような社会になるかまでを書いている。人文系出身なのでフッサールヘーゲルをバッサリ切られるのは複雑ですが、「ここまで科学で分かってるのに、意識の哲学的考察なんて意味あるのか」と思うこともあるので、人文科学者ほどこの本と紹介されてる本を読んで自分たちは今後何をなすべきか考えるべきかと。
読了日:05月18日 著者:橘 玲
まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのかまぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか感想
人間は確率やリスクがキチンと分からない。あるリスクは過大評価するが、別のリスクは過小評価したりする。また、起きてしまった結果だけで判断したり、出した結果が運なのか実力なのか分からなかったりする。そのようなことが書いてある、はず。どこまで理解して読めているのか分からないが、そういうことを頭に入れておくだけでもいいのかなと思ったりする。あと『ファスト&スロー』は読んだ方がいいのか、やっぱり。
読了日:05月12日 著者:ナシーム・ニコラス・タレブ
実務家ケインズ―ケインズ経済学形成の背景 (中公新書)実務家ケインズ―ケインズ経済学形成の背景 (中公新書)感想
ケインズ経済学の背景を本人の実務経験から考察するという本で、私はケインズが実業家であった事すら知らなかったので面白かった。不確実性や期待、貨幣愛への考察や「経済学はモラル・サイエンスである」という言葉は後の行動経済学にもつながるのかなと思ったり。あと、過去に口汚く罵った政治家でも政策が正しいと思えば支持するといった、イデオロギーよりも実際の政策を優先するところに最も実務家らしさを感じました。
読了日:05月05日 著者:那須 正彦

読書メーター

読書メーターまとめ(2019年4月)

4月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1378
ナイス数:9

1971年の悪霊 (角川新書)1971年の悪霊 (角川新書)感想
1970年代に生まれたのは何かを若者文化の考察から紐解いていく。それは「社会に対する不満」であったり「現状を破壊しようとする衝動」であったりするけど、それが実際に社会を変えたかというとそうではないという。第1章で高校の職員室を封鎖した学生と、教師と交渉し制度を変えていった学生は別だったと書いてありますが、結局のところ、何かを改善するのは折り合いをつけつつ、地味な交渉を続けることであるという話でしかないのかもしれません。
読了日:04月25日 著者:堀井 憲一郎
NHKブックス(1071) ロックを生んだアメリカ南部 ルーツミュージックの文化的背景NHKブックス(1071) ロックを生んだアメリカ南部 ルーツミュージックの文化的背景感想
プレスリーから始まりブルース、ジャズ、ゴスペル、カントリーを通ってボブ・ディランで終わる。生まれた音楽のほとんどに教会(教会音楽)が関わっており、教会を知らないとアメリカ文化や音楽を理解しえないのではと思わされた。あと純粋な「ジャズ」や「カントリー」なんてものは存在せず、文化というのは雑種なんだなぁ、と。
読了日:04月17日 著者:ジェームス・M. バーダマン,村田 薫
ロッキング・オンの時代ロッキング・オンの時代感想
ロッキング・オン創刊メンバーによる回想記。この手の話は恨みつらみに満ちたドロドロしたものになりそうですが(偏見か)、著者が年を取って丸くなったのか、もともとそういう性分なのか、サラッとしていて読みやすくもあり、そこが物足りなくもあり。同じく創刊メンバーの岩谷宏氏がロッキング・オンを離れてからパソコンに向かったというのは、カウンターカルチャーとPC文化のつながりを感じさせる。しかしこうなると渋谷陽一が書いた回想録を読みたくなるが、書かないんだろうなぁ。
読了日:04月10日 著者:橘川幸夫
コラムは歌う―エンタテインメント評判記 1960~63 (ちくま文庫)コラムは歌う―エンタテインメント評判記 1960~63 (ちくま文庫)感想
1960年~1963年に書かれた映画評やテレビ評をまとめたもの。個々の作品についてはともかく、「"さんざん世話になり、売り出してもらっておきながらフリーとは何ごとぞ""ようし、もうあいつ、村八分だ"というせまいリョウケンである」(P.470)という文章だったり、エロを巡る検閲の問題だったり、現在でも同じような問題があって、同じようなことを言っている人がいることを考えると、何も変わってないのだなぁと思ってしまう。
読了日:04月05日 著者:小林 信彦

読書メーター

imas_MORをやってるのだから楽曲のサブスクに配信を希望する

THE IDOLM@STER MUSIC ON THE RADIO』を聞いていると、アイマスがサブスク配信をしていないのはもったいないなぁと思います。

私はミリシタとシャニマスをやっていますが、他のシリーズにもいい曲があるのだなぁと思っても手軽にアクセスできる手段がない。YouTubeに上がっているのは試聴動画ばかりなので物足りない。

今のところアイマスの楽曲をフルで聞こうとするとこうなるかと思います。

  1. CDを買う
  2. CDをレンタルする
  3. ダウンロード販売で購入する
  4. アップロードされている曲を聞く

まぁ4は論外として、今まで触れていないゲームの曲を聞くのに1はハードルが高いと思いますので、2と3が妥当なところでしょう。

しかし2のCDレンタルについてはレンタルショップの減少、3のダウンロード販売サブスクリプションサービスの伸長のあおりを受けて撤退のうわさが出ているのが現状です。

www.phileweb.comiphone-mania.jp

tech.nikkeibp.co.jp

japanese.engadget.com

そういう事情を考えると遅かれ早かれサブスク配信の解禁は避けられないのではないかと思います。

ただサブスク配信が受け入れられるのかという疑問もあったり。

まずオタクは「コンテンツにお金を出したい」という人が多いと思います。しかしサブスクはコンテンツではなくサービスにお金を払うため、オタクとの相性が悪そうだなぁというのがまず一つ。

あとはサブスクは所有ができないという問題があります。レコード会社が配信を引き上げてしまったら聞くことができなくなるというのは、ピエール瀧逮捕でも問題になりました。

togetter.com

で、オタクというのは所有欲が高い人が多いだろうから、サブスク配信されてもCDを買う人は多いだろうし、そうなるとわざわざサブスク解禁しなくてもいいという論調になりそうです。

とはいうものの、やっぱり楽曲へのアクセスのしやすさは大事だと思うのです。そうなると今後は手軽に聴きたい人のためにサブスク配信、作品を所有したい人向けにCDを出す。またはサブスクには楽曲のみ配信、CDには楽曲に加えてドラマパートも付けるとすれば、サブスクで曲を聴かせて興味を持たせたあとに、CDでキャラや世界観を深く知らせることで沼に落とす、というやり方も可能でしょう。

そういうわけでアイマスがサブスクに解禁される日を待ちつつ、プロデュース業にいそしみたいと思います。

 

読書メーターまとめ(2019年3月)

3月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:469
ナイス数:3

食味風々録 (新潮文庫)食味風々録 (新潮文庫)感想
食にまつわる随筆だが、老年期になった著者の思い出や感情も入っていて面白かったです。個人的にはビールのネーミングに関する愚痴(?)と「『万金の使えない僕たちは別の安くて旨いものを探すから』などと言っていたら、ほんものの美味へたどり着くのは難しいだろう」(P.296)という文章が印象的でした。そういう姿勢でいるからなのか、阿川氏はグルメだなぁとも思いました。
読了日:03月21日 著者:阿川 弘之
ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] マインドフルネス (ハーバード・ビジネス・レビュー EIシリーズ)ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] マインドフルネス (ハーバード・ビジネス・レビュー EIシリーズ)感想
マインドフルネスとは自分の心をオープンにして物事を一方的な見方ではなく、多面的に見ることなのかなぁと思いました。で、瞑想はそのための手段であると。
読了日:03月08日 著者: 

読書メーター

3/17みちくさ市出店報告

3/17のみちくさ市に出店しました。わめぞの皆様、大家さん、来てくださったお客様、ありがとうございました。

 昨年6月以来の一箱古本市の出店でしたが、久しぶりに出たためか売上も良かったです。天候もなんだかんだで15時くらいまでは持ちましたし、心配された雨も一瞬で終わってしまったのでホッとしました。今回は屋根がある場所での出店でしたが、風のせいで雨が吹き込む可能性があったので気が気でなかったのです。

で、今回お買い上げいただいた本は下記の通りです。

  1. 別冊 ツックル
  2. 鬼才 五社英雄の生涯
  3. 松岡正剛の書棚
  4. 戦後文学放浪記
  5. 私の小さな古本屋
  6. ボクたちはみんな大人になれなかった
  7. ナガオカケンメイの考え
  8. 演劇とは何か
  9. ユリイカ 2009年8月号
  10. イエローバックス
  11. ユリイカ 2016年11月号
  12. Spectator Vol.33
  13. 二〇一二
  14. 獄中記
  15. そしてみんな軽くなった
  16. 乙女ループ
  17. リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください

計17冊、4100円の売上でした。

次回の出店は未定ですが、6月か秋くらいに出店できればなぁ、と。